食べることについてよくある質問

私の子どもは食に興味がありません

歩き始めた子どもに、いろいろな食材を食べてもらおうとしていました。いつも何が食べたいか聞き、好きな食べ物を用意するよう心がけています。キッチンには小さな子ども用のテーブルと椅子があり、親が食事をする姿も身近に見ることができますが、食べることに興味がないようで、すぐに席を立ち、遊びに行ってしまいます。食事に興味が持てるよう、何かできることはありますか?

「食べること」は健康的な成長、発達の為だけでなく社会的習慣です。私たち大人が手伝いすぎると、食べる楽しみが奪われてしまうでしょう。質問から、家族と違うタイミングでお子さんが食事をする姿が伺えますが、食事を楽しいと思わず、おもちゃで遊ぶことを選んでしまっているのですね。ひとりで食べるのではなく、誰かが一緒に食事をすれば、「食事が楽しい」ともっと強く思うようになるかもしれません。毎晩家族と一緒に食事をすることが理想ですが、それが難しい家庭もあると思います。その場合、お子さんが食事をしている間、一緒に机を囲む時間が作れるか考えてみてください。食事だけでなく、ちょっとしたおやつの時間も同じです。お子さんが身近な人と一緒にいる時間を幸せと感じることと、食欲の高まりは大きく関連しているのです。

いつ離乳を始めますか?

いつ母乳以外のものを紹介するか、本や祖母、インターネットなど情報が飛び交っています。何かアドバイスはありますか?

子ども自身の発達に寄り添いましょう。赤ちゃんは初め、母乳やミルクしか消化できません。母乳は赤ちゃんにとって、栄養素的に完璧なバランスを保っていますが、子どもの歯が生え始める頃、固形物を食べる準備ができ始めます。そして手で何かを握ることが出来る頃、フィンガーフード(指でつまめる食べ物やスティック状のもの)を紹介することもできます。

刃物は危険なので、小さい子どもには紹介できないと思います

子どもが食事の準備をするというアイディアが大好きです。そして食事に対する興味を高める方法として、食事の準備をすること、特にナイフを使ってバナナを切ったりすることがとてもいい方法なのはわかりますが、本物のナイフや割れる心配のある食器を渡すことに緊張してしまいます。怪我をしてしまうことはありませんか?

ご心配はよくわかります。私たちは幼い子どもに、割れる心配がある食器や本物のナイフを与えることに慣れていませんね。でも本来は「使用方法がわからない」場合にのみ危険なのです。子どもがケガをしないよう、刃物の持ち運び方と使い方を、ゆっくりとした動きで紹介し、丸みがある刃物(バターナイフなど)から始めましょう。そして刃物を安全に使えるようになったら、野菜を切るために包丁などを紹介します。ガラスや壊れやすい道具を紹介するということは、床に落として壊れるという危険性もありますが、慎重に扱う練習ができます。プラスティック製のコップなどを使うと、壊れる心配がなく、丁寧に扱わないので、注意深く物を運んだり、扱ったりできるようになる為には長い時間がかかります。